こんにちは。
アドバンテージマーケティングの堀田周郎(ほりたのりお)です。
皆さんは「小さな会社や個人の方が、大企業よりブランディングが簡単」という事実をご存じでしょうか?
小さな会社には以下のような特徴があります。
- 規模が小さい
- たくさん作れない
- 予算不足
しかし、
一般的には短所だと思うコトも、少し見方を変えれば長所になるコトがあります。本日はそんなお話しを少し書いてみたいと思います。
規模が小さい方が有利
ブランディングの第一歩は
自分の会社や商品・サービスの「こうありたい」と思う理想の姿を決めて、それ「らしく」振る舞っていくことから始まります。
従業員10,000名の会社が「ブランドをつくるぞ!」と意思決定をして、全員にそれを周知徹底して行うのは時間がかかります。
しかし、100人の会社なら社長が本気になれば1ヶ月で周知徹底できるかもしれません。10人の会社なら明日から変わる事も可能です。もちろん、ひとりの会社なら決断した瞬間に変われます。従業員やお客さまとの距離が近く、小回りが利くことは小さな会社の大きなアドバンテージです。
また、「同族会社」や「非上場会社」の方がブランディングには有利です。
上場企業の雇われ社長は、任期中に結果を出す必要があり、時間がかかるブランディングはつい後回しにされがちです。 井深大氏と盛田昭夫氏が築いたSONY、松下幸之助氏のパナソニックの創業時のブランドイメージは今も受け継がれているのでしょうか?
それに比べて未上場のオーナー会社は、株主からの度を超した妥協を強いられることないので、その気にさえなれば理念を引き継ぐことが容易にできるはずです。
ブラントは拡大に反比例する
会社の規模が小さいと
「たくさん作れない」「作るのに時間がかかる」「売るための販売チャネルがない」といった悩みがあるかもしれません。
でも、
ご安心下さい。
ブランド価値は拡大に反比例するので、
需要に供給が追いつかないのは
悪いことではありません。
行列のできる小さなラーメン屋が、店舗を大きくしたらつぶれてしまった・・・なんて話を聞いたことはありませんか?
鳥取に初めてスターバックスができた時、 開店前に1000人以上の行列ができました。鳥取市民にとってスターバックスはあこがれのブランドなのだと思います。
しかし、人口53万人の我がまち・姫路市には複数のスターバックスがショッピングモールや駅ビルに存在します。私の頭の中のイメージでは、スターバックスは気軽においしく飲める珈琲店でしかありません。
「多品種を作れない」「ローテクで古い機械装置しかない」といった小さい会社の悩みも、見方を変えれば「限定生産」「守り続けた伝統の製法」といった具合に長所としてPRすることが可能です。
活路を求めて覚悟を決める
ごめんなさい。
やっぱり予算不足はブランディングには圧倒的に不利です。
しかし、大手広告代理店が作るブランドには3億円とか5億円とかの大きな予算が必要です。今回は破格の低予算でしたと言っても軽く1千万円以上かかる世界です。それに、発注するのは知名度がすでにある有名企業です。
まだ知名度がない会社や、100万円の広告費に悩む会社が同じ土俵で戦うのは不可能です。ですから、しかたありません。 予算がないのは諦めましょう。
しかし、世の中の状況は
インターネットの登場によって大きく変わりました。
私は1997年にネット通販を始めたときに「大企業と同じ土俵で勝負ができるインターネットは、中小企業にとって神様からのプレゼント」だと思いました。それから20年が経ちましたが、近年のSNSの普及を見るにつけますますその思いは強くなってきました。
昨年のアメリカ大統領選挙でクリントン候補がトランプ氏よりも2倍の選挙資金を使ったのに敗れましたが、トランプ氏本人が「勝因はSNSの活用にあった」と発言。トランプ陣営は相手陣営の6倍近いのSNS関連費用を使ったと伝えられています。
携帯大手3社のドコモ、au、ソフトバンクのうち、社長の顔と名前が浮かぶのはどこでしょうか?
ほとんどの人が孫正義さんのソフトバンクを思い浮かべるのではないでしょうか?
好きか嫌いかは別として「孫さんのTwitter等での発言」=「孫さんのイメージ」=「ソフトバンクのブランドイメージ」につながってます。
しかし、トランプ大統領や孫さんの事例は大企業ではまだまだ少数です。
多くの大企業は、1個人の発言が企業全体のイメージに与えるデメリットを恐れて消極的なスタンスをとっています。
ここに小さな会社の活路があります。
SNSはほとんど無料で情報発信することが可能です。小さな会社は「企業」としてではなく「個人」として情報発信しましょう。確かに使い方を間違えるとSNSは諸刃の剣となります。しかし、大きく時代が変化している今、それを恐れては小さな会社が生き残る道はないと思います。
私からの提案です。
覚悟を持って、SNSにチャレンジして下さい。
あれがない。これも足りない
と不平をグチるよりも、 今あるもの中から宝物を見つけて下さい。意外と弱点と思っているモノの中に 光明を見いだせると思います。
あとは、やるか?やらないか?
覚悟を決めるだけです。
・
・
・
そう言う私も 実はTwitterは最近始めたばかりです。
やらなかった理由は
「怖かった」からです。
でも、コンサルタントを仕事として始めたからには覚悟を持って情報発信していくつもりです。一緒に頑張りましょう(笑)
・ブランディングに関するご質問、ご相談はこちらをクリック >>

堀田 周郎

最新記事 by 堀田 周郎 (全て見る)
- 毎日新聞「良い商品の価値伝える」 - 2018年4月16日
- 「脱・価格競争で売れ。」なか見! - 2018年4月12日
- 「脱・価格競争で売れ」書評 - 2018年4月9日