こんにちは。
ブランディングコンサルタントの堀田周郎(ほりたのりお)です。
地方都市の衰退が叫ばれてから、ずいぶんと時間が経ちました。
県庁所在地の中心市街地でもシャッター商店街になってしまっているケースは少なくありません。
久しぶりのブログは、そんなシャッター商店街を見ながら感じたことを書いてみたいと思います。
まずは自店舗を繁盛させる
どこのまちに限らず、商店街店主の皆さんが地域活性化のために頑張っていることを私は知っています。認めます。
しかし、補助金や助成金を活用して
アーケードをリニューアルしたり、駐車場をつくったり、集客イベントを開催したり、空き店舗対策をやったり...しかし、そのほとんどは無駄な努力に終わっているのも現実です。
そんな頑張っている店主の皆さんへ私からの提案です。
商店街の活性化やまちづくりは一旦忘れて
まずは「自分の店を繁盛させる」ことに全力を傾けてみませんか?
商店街が衰退したのは、けっして、大型ショッピングモールの進出や、ネットショップとの競合など外部要因が原因ではありません。
商店街に「わざわざ買いに行く理由がなくなった」のが原因です。
つまり、
あなたの店の商品に「魅力がなくなった」ので衰退したのです。
あなたのビジネスモデルが「時代に合わなくなった」ので衰退したのです。
今はインターネットの時代です。
本当に良い商品やサービスのクチコミ情報は拡散されますし、本当に良いモノであれば求め探している人は必ずいます。
地元の人でも行かない山奥や路地裏で、繁盛しているお店の話を聞いたことがないでしょうか?寂れている商店街の中に行列の絶えないお店はないでしょうか?
商店街が昔のように賑わう夢を見る前に、まずは客観的な事実を認め、自分の商売に集中し、儲けを出すことに全力を傾けるべきです。
そのためには「お客さまからの視点」に立って、お客さまが数ある選択肢の中からあなたのお店を選ぶ理由を見直す(つくり出す)必要があります。つまり、自社商品やサービス、自店舗のブランディングに取り組む必要があります。
地元の応援を獲得する
お客さまにとっての価値ある商品やサービスを提供することに成功し、あなたの店が繁盛しはじめたら、 きっと真似をする店舗がでてきます。
やっと来るようになったお客さまを奪われるのは嫌ですよね。
ましてや、それが「よそ者」であったり「同業者」であったとしたら、排除したい衝動にかられるかもしれません。
しかし、この真似をする店舗は「商売敵」ではありません。
実は、共に地域を発展させ、商売のパイを大きくするための「同志」です。
けっして足を引っ張り合ったりせずに、良きライバルとして切磋琢磨しながらお互い繁盛店をめざしてください。
そして、できることならノウハウを公開したり、改善点を指摘し合ったりしながらレベルアップを図り、知恵を出し合って共同で商店街にお客さまを集客する仕掛けを考え出しください。
単なる商店街の仲良しグループが集まっても状況は変わりませんが、意欲と能力がある店主が集まり知恵を出し合えば、そこに大きなパワーが生まれます。
すると、協力してくれる「応援団」が現れます。
行政や商工会議所、まちづくりグループも個店への応援は難しいですが、グループでの活動に対しては協力しやすくなります。
グループであれば最適な補助金・助成金獲得も容易になります。
インターネット時代の今は全国のお店や地域がライバルです。
狭い地域で一時的にナンバーワンになったとしても、地元の応援がなければ継続的な事業発展はけっして望めません。
意識の変化がまちを変える
商店街が復活すれば、結果として税収や地元雇用が増加し、まちの発展につながります。また、地域が発展し、外部からの評価が高まれば地域住民の自信回復・郷土愛育成にもつながります。
「商売に意欲のある店舗が頑張る」
→「触発された店舗が真似をする」
→「意欲のある店舗がどんどん増える」
→「行政や住民が協力・応援する」
→「地域が発展する」
→「外部から評価される」
→「住民が自信と誇りを取り戻す」
→「郷土愛が育成される」
→「住民のまちづくりへの参画意欲が高まる」
といった流れが理想だと、私は信じています。
そんな理想のまちづくりの姿をめざして
商店主の皆さんには、最初の一歩として「 自分の店を繁盛させる」ことに全力を傾けていただきたいと思います。
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・ブランディング コンサルタント・堀田周郎(兵庫県姫路市)

堀田 周郎

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