こんにちは。
ブランディングコンサルタントの堀田周郎(ほりたのりお)です。
パブリシティの基本はプレスリリースですが、
新聞、テレビ、雑誌にはそれぞれの特色があり、さらに同じ社内でも部署によって取り扱う記事の対象は違ってきます。
今回はそんなマスコミ別のアプローチの違いについて書いてみたいと思います。
新聞の場合
新聞社へのプレスリリース配布方法には
- 記者クラブでの発表
- 郵送
- FAX
- Eメール
がありますが、
お薦めは「記者クラブでの発表」です。
記者クラブというと、「敷居が高い」と感じるかもしれませんが、地方都市にも県庁舎、市庁舎内の記者クラブのほか、商工会議所等にも民間系の記者クラブがあり、ローカルな話題も受け付けてくれます。
私は、まちづくり関係の話題は市役所の市政記者クラブ、新商品や新サービスといった話題は商工会議所の経済記者クラブに持ち込みます。
担当窓口に問い合わせ後、必要枚数を持参または郵送すれば終了です。社会性があるニュースで説明が必要なものは「レク付き」といって、記者クラブに出向いて口頭(レクチャー付き)で説明することもあります。
関連記事:なぜ、プレスリリースを書かないのですか? |
雑誌の場合
「記者クラブでの発表」は新聞、テレビが中心になるため、雑誌を発行している出版社には個別にプレスリリースを配信します。
ただし、雑誌は企画から発行までの時間差があります。時間的な余裕(月刊誌だと2ヶ月以上)を持ってプレスリリースを配信する必要があります。
また、雑誌ごとにターゲットの読者層が違います。
横浜で麹屋(こうじや)を営んでいる友人が「おうちで簡単にお味噌が作れるの知ってますか?そんなキットを売ってます」という内容でプレスリリースをマスコミ各社にFAXで送ったところ、有名女性雑誌の「ダイエット企画」で紹介されました。
「商品を販売しています」だけでは宣伝なので記事にはなりませんが、読者の興味に関連した話題であれば記事になります。ちなみに後日、その記事を見た日経MJからも取材を受けたそうです。
テレビについて
同じ放送局でも報道かバラエティかによって求める情報は違います。
テレビ取材については「テレビ取材の受け方」にも書きましたが、プレスリリースを直接テレビ局に送付する場合は、番組の傾向をよく調べて、写真を中心とした「テレビ局用にアレンジしたプレスリリース」を担当者宛に配信する必要があります。
しかし、テレビへのプレスリリース送付は難易度が高いのも事実です。
私の経験則では、「記者クラブでの発表」や「新聞や雑誌に掲載された記事」を見てテレビ局からの問合せが来るというケースが多いように感じています。
関連記事:テレビに取材される方法と取材の受け方 |
Yahoo!ニュースについて
若者の新聞離れが進むなか、無視できないのがネットニュースです。ご当地グルメ「姫路おでん」が大きく注目されたのは日本三大おでんとしてYahoo!ニュースのヘッドラインのトップに掲載されたのがきっかけでした。
プレスリリースの受付をしていない、ネットニュースに取り上げられるのにはどうすれば良いでしょうか?
Yahoo!ニュースを例にとって考えてみたいと思います。
Yahoo!ニュースのネタ元は、記事に参照元が掲載されているのですぐにわかります。 ヘッドラインのネタ元をみてみると「時事通信」「ロイター」...
ヘッドライン掲載は難易度が高そうですね。 そこで次に「地域欄」をみてください。
たとえば、地域欄の「兵庫県欄」のネタ元を見るとテレビ各局と産経新聞、神戸新聞NEXTが多いことから、「産経新聞の地方欄」と「神戸新聞」に掲載されるとYahoo!ニュースに転載される可能性が高まることがわかります。
さらによく見るとネタ元に「みんなの経済新聞」という名前があります。
みんなの経済新聞は、地域の経済情報を伝える全国規模のネット専門新聞ネットワークです。
みんなの経済新聞から配信された記事はすべてYahoo!ニュースに転載されます。
みんなの経済新聞は地域密着型の経済新聞なので、「お店が新装オープンしました」「お店が3周年を迎えました」というような記事も掲載されることがあります。
兵庫県内には尼崎、西宮、神戸、加古川、高砂、姫路の6箇所にみんなの経済新聞があります。私も以前に姫路経済新聞にプレスリリースを送ったところ、「喫茶店の開店」、「ハム店閉店を惜しむ声」、「姫路駅前であおぞら大学開講」、「播州ハムのラッピングバス終了」と他のマスコミとは違う視点から報道いただきました。
通常は地域ローカル情報止まりですが、内容に価値があればもちろんYahoo!ニュースのヘッドラインで掲載されることもあります。
関連記事:Yahoo!ニュースに掲載される方法 |
相手の立場から考える
このブログでは、ブランディングに関してよく「恋愛」を例にして説明することが多いですが、マスコミへのアプローチも同じです。
ラブレター(プレスリリース)を渡すときも、どんな相手に対しても同じ文章で良いはずがありません。相手の好みをよく研究してからラブレターを書く必要があります。
また、ターゲットに対して影響力のある友人(テレビの場合は新聞雑誌や記者発表、Yahoo!ニュースなら産経新聞、地方新聞、みんなの経済新聞)が誰かを予測していくとアプローチの方法が見えてくるかと思います。
しかし、 マスコミもネタを求めている反面、売り込みばかりしてくる相手に対しては嫌悪感を持つことがあります。
相手の立場、相手の感情を尊重しながらマスコミへのアプローチをすることが大事だと思います。
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堀田 周郎

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