こんにちは。
ブランディングコンサルタントの堀田周郎(ほりたのりお)です。
起業家、士業、フリーランスの人が選ばれるために「個人ブランディング」は必須です。また、規模の大小に関わらず企業の代表者も「会社の顔」としてのブランティングが必要な時代になってきました。
しかし、考え方を間違えると、逆効果になることもあるので注意が必要です。
個人ブランドのつくり方
「個人ブランディング」の考え方や手法は、企業ブランドや商品ブランドのつくり方と基本的には変わりありません。
まずは自分が「何がしたいか?」「何ができるか?」を深掘りしていきます。
次に、何ができるかを宣言することでターゲットを絞り込んでいきます。
例えば「私は税理士です」と言うより、経営改善ができる税理士 > 兵庫県姫路市の経営改善ができる税理士 > 兵庫県姫路市の黒字の会社をもっと儲けさせることができる税理士 という風に絞り込む方がキャラクターが際立ってきます。
そして、「どう見られたいのか?」「どう在りたいか?」という理想のブランド像を決め、それ「らしく」一貫性を持って振る舞っていきます。
例えば、
テレビの人気バラエティ番組「プレバト」に出演している俳句の夏井いつき先生は着物姿が似合い、いかにも俳人という雰囲気ですが、実はあの着物はテレビ局が用意した衣装で、普段は洋服姿だそうです。
橋下徹・元大阪市長は、昔は茶髪にTシャツ、ジーパン姿で法廷に立つ異色の弁護士でしたが、政治家に転身すると爽やかなスーツ姿に変化しています。弁護士時代の派手な服装も、政治家としての好感度を意識した服装も、メディアの寵児と言われた彼らしいブランディング手法だと思います。
服装の他にも、顔写真、プロフィール、発言や振る舞い、色使いなど一貫性を持って情報発信し続けることによって、ターゲットに「らしさ」を記銘してもらうことができ、次に会ったときに想起させる効果があります。
好きを仕事にする落とし穴
「好きなことを仕事にしよう!」
ネット上には、この言葉が溢れています。
私自身も「正しいと思うこと、楽しいと思うことを仕事にして人生を全うしたい」と思っていますので、異論はありません。
でも、当たり前の事ですが、仕事には金銭のやりとりが発生します。ブランドの価値を決めるのは自分ではありません。決定権は100%お客さま側にあります。
「好きでやっているから、お金は関係ない」と言うのは自由ですが、対価をもらえない、対価が低いということは価値が評価されていないということです。
- 貴方は、何がしたいですか?
- 貴方は、何ができますか?
- それは、お客さまにとってお金を払う価値のあるものですか?
- それを、どんなことがあってもやり続ける覚悟はありますか?
ブランディングを考える際には、必ず最初に自問自答してください。
ありのままの自分をさらけ出す?
最近、気になっていることがあります。
ありのままの自分の姿を表現しようと思っているのか、インターネット上で、お客さまにタメ口で話しかけたり、暴言を吐いたりする人が増えたような気がしています。
お客さまは神様ではありません。
代金は商品、サービスの対価であり、売り主と買い主の関係は対等です。
また、八方美人なブランドは強いブランドになる事はできません。嫌われる勇気、断る勇気、捨てる勇気は必要です。
しかし、お客さまにタメ口で対応したり暴言を吐くのは、毒舌キャラとしての自己表現ができる人を除いて一般的にはNGです。
そのやりとりは、想像以上に多くの人が見ています。
そういう発言をすると、そういうお客さまが集まってきてしまいます。
「めだちたい」「有名になりたい」だけなら、奇抜な行動とインパクトのある発言を繰り返すのも効果があるかもしれません。
しかし、このブログで書いているのはブランディングの話です。ブランディングでは「良いイメージ」をターゲットの心の中に刻むことが目標となります。
お客さまから「どう見られたいか?」を常に意識しながら、個人ブランディングを考えてみてください。
詐欺とブランディング
「お客さまにタメ口や暴言はNG」と書きましたが、品性の悪さはいくら隠しても、根本的な意識改革をしない限り、ネット上の発言や行動から、いつか本性はバレてしまいます。
「らしく振る舞う」と書くと誤解を受けるのですが、ブランディングの本質は最初は「らしさ」を演じながら、最後は本物のブランドをめざすところにあります。
もし、価値のないモノを、いかにも価値があるように見せかけて売ったとしたら、それは「詐欺」です。
残念ながら、インターネットの世界に詐欺師はたくさん存在します。
彼らの手口は、SNSやブログを使ってターゲットが憧れる世界を演出し、その世界観を一貫して情報発信し、拡散させることで、高額のインチキ商品を売ろうとしています。
実は、「詐欺」と「ブランディング」の手法には似た部分がたくさんあります。
その違いは、その手法を使う人の心の中にあるのかもしれません。
個人ブランディングとは「人としての生き方の宣言」だと思います。
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堀田 周郎

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