こんにちは。
ブランディングコンサルタントの堀田周郎(ほりたのりお)です。
ブランディングには4つのステップがあります
- 価値を見つける
- 価値を高める
- 価値を伝える
- 価値を守る
価値を見つけ、高め、伝えることは もちろん大切ですが、ブランドが支持され、選ばれ続けるためには「価値を守る」ことが大切です。
5月20日のブログ「商標登録でブランドを守る」に続いて、今回もブランドの価値を守る必要性とその方法について書いてみたいと思います。
やらない事を決める
八方美人な考え方からは強いブランドは誕生しません。価値を守るためにブランディングでは「やらない事」を決める必要があります。
例えばこんな感じです。
「ブランドに共感できない人に売ろうとしない」
「ブランドに相応しくないモノを売らない」
「ブランドに相応しくない場所で売らない」
「ブランドに相応しくない売り方をしない」
「ブランドに相応しくないデザインを採用しない」
「ブランドに相応しくない広告やPRを採用しない」
商品や販売場所、販売方法を限定することで、短期的に売上が下がるかもしれません。しかし、企業活動としてのブランディングの目的は、お客さまに買い続けてもらうことにあります。
自社ブランドの理想の未来像をイメージしながら、「売らない勇気」「断る勇気」が必要です。
ブランドの約束を守る
ブランドにはお客さまに「私はこんな価値を貴方に提供します」という約束(ブランドプロミス)があります。この約束を守れないということは、お客さまを裏切ることになります。
近年、フォルクスワーゲンの排ガス試験不正、マクドナルドの食肉偽装、三菱自動車の燃費データ不正など、ブランドの信頼を失墜させる事件が多発しました。
ブランドを築き上げるには時間がかかりますが、壊れるのは一瞬です。どんな大企業であっても約束を破れば企業の存続が問われる状況に追い込まれてしまいます。
ブランドの約束は、企業の憲法であり 存在意義そのものです。例え、コストダウンという大義名分があったとしても途中で変えることはできません。
約束は覚悟を持って決め、守らなければなりません。
広告宣伝でブランドを守る
知名度の低い企業や商品を広告宣伝をする場合には、購買につながる「レスポンス広告」が中心となり、残念ながらブランディングを目的とした「イメージ広告」はほとんど効果がありません。
しかし、クチコミやパブリシテイーといった無料のPRだけに頼ると、企業が伝えたいと思っているブランドイメージと、お客さまの心の中に芽生えたブランドイメージに差異が生まれてきます。
そこで、知名度が上がってきた時点で、お客さまの心に伝わったブランドとのブレを修正するために、お金を払って広告宣伝をする必要が出てきます。当然ですが、広告費を払えばそのブランドを表現できる写真や色使い、キャッチコピーで正しいメッセージを伝えることができます。
ブランディングの費用は「経費」ではなく、ブランドを守り、育てるための「投資」だと考えるべきだと思います。
時期が来れば、エリアを限定するなどして予算を押さえながら「ブランディングを目的とした」広告宣伝にチャレンジしてみてください。
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・ブランディング コンサルタント・堀田周郎(兵庫県姫路市)

堀田 周郎

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