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ハム・ソーセージ何でも相談室

Q) ハム造りに発色剤を使う理由をおしえて下さい。
A) 発色剤と呼ばれる硝石もしくは亜硝酸塩は、必ずしも「製品の見た目をよくするため」に使っているのではなく「安全性※注1と「嗜好性※注2の観点から使用しています。
  • ※注1 一般細菌の増殖を抑え、ポツリヌス菌の増殖も抑えます。また、加熱殺菌効果を高めます。肉色素の酸化を防止し、引いては脂肪の酸化を防ぎます。

  • ※注2 獣臭を消すとともに、香ばしいハムフレーバー(ハムの風味)を醸し出します。
ハム造りは、食肉を塩漬けすることによって、岩塩の中に含まれる硝石が硝酸還元菌によって亜硝酸イオンとなり、これが肉色素と反応してあの独特のハム色を作り出すこと、またあの独特なハム風味を作り出すことを見つけた先人の大いなる知恵によるものです。
  • 岩塩に含まれる硝酸イオン(NO3)が塩せき中に硝酸還元菌の作用によって亜硝酸イオン(NO2)に変化。これがpH酸性下のもとで一酸化窒素(NO)となり肉の色素蛋白質・ミオグロビン(Mb)と結びついてニトロソミオグロビンとなります。

  • このニトロソミオグロビンは加熱変性すると特有のピンク色となり、これを一般に発色と呼んでいます。
発ガン性のあるニトロソアミンは、動物性たんぱく質が分解してできたジメチルアミンと亜硝酸が反応することによって生成されるため、亜硝酸を添加した食品を食べるとガンになる恐れがあると言われましたが、食品への使用基準が厳しく抑えられており、また、発色補助剤として用いられるアスコルビン酸(ビタミンC)にジメチルアミンの生成を阻害する作用があることが報告されています。
  • 硝石は自然界に広く存在しています。野菜には数千ppmの硝石が含まれ、これは唾液によって体内で亜硝酸に変化します。

  • 食肉製品で用いられる亜硝酸根は70ppm(1kgに対して0.07g)以下と使用基準が定められています。
逆に硝石や亜硝酸塩を使わずに作ったハム・ソーセージには「ボツリヌス中毒」のリスクがあります。
  • この菌が出す毒素は自然界最強の毒性(青酸カリの数10万倍)を持ち、欧州では今でも発色剤を使わない自家製ソーセージや骨付きハムなどで死亡者がでています。

  • ポツリヌス中毒は欧州では別名ソーセージ中毒と呼ばれます。

  • 幸い日本ではこの菌による食中毒はハム・ソーセージでは出ていませんが、他の食品ではこの菌による死亡者がでています。

また、発色剤はドイツでは「塩漬剤」と呼ばれており、これを使っていないハム・ソーセージは独特のハム風味がなく、ただの塩漬け豚肉だと言うマイスターもいます。

「安全性」と「嗜好性」の観点から発色剤を使う・・・これは欧米のほとんどのメーカーならびにマイスターの意見で、私も全く同意見です。ご理解頂ければ幸いです。



Q) 本場ドイツで修行したいのですが
A) 研修ツアーは食肉加工協会(会員企業対象)や食肉通信社主催のツアーが開催されることがあります。
また、本場のマイスターを招いての短期の講習会は全国食肉学校で不定期で開催されています。←詳しくは直接お問い合せ下さい。

本気でドイツ食肉マイスターをめざしたいという方は、日本人マイスターの小林武治郎さんに相談されると良いかと思います。(ただし、想像以上に困難ですので、相当の覚悟が必要です)
  
  
Q) 食肉加工の勉強が出来る学校って日本にもあるのでしょうか?(ろんさん)
A) 群馬県佐波郡玉村町にある社団法人全国食肉学校で短期の食肉加工の講習会が実施されています。
 
熊本県阿蘇郡南阿蘇村にバイエリッシュ食肉学校 日本校で本格的に学べます。2008年開校。(日本校校長・小林武治郎氏)







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